2016年産米の概算金が出始めた。
需給の締まりで引き上げが期待される。
主力銘柄は15年産と比べ60キロ当たり1000円前後の上げ幅で動きだした。
B銘柄は低価格に品薄が加わり、引き合いも強く、1000円を超える値上げが期待される。
集荷の現場は競争激化の兆しが出始めている。
概算金の引き上げが小売価格にどの程度連動するかは不透明で、価格の動きに注視が必要だ。概算金は7月の超早場米産地を皮切りに、北陸、関東の「コシヒカリ」産地が
今月中にまとまる。
9月に入ると東北が出そろう。昨年は1000円前後の引き上げだった。
3000円前後の大幅引き下げとなった14年産からの回復は一部にとどまっている。16年産は飼料用米への転換が進み、来年6月末の民間在庫は180万トン前後と
5年ぶりの200万トン割れが見込まれる。
概算金がどの程度の引き上げとなるか、米価回復につながるかが焦点だ。北陸、関東の「コシヒカリ」は、プライスリーダーの新潟一般コシが
800円上げの1万3600円となり、同水準の上げ幅で追随する見込みだ。
現在の「コシヒカリ」の相対価格が、1年前と比べ1000円ほど
値上がりしたのを反映したためとみられる。東北の主力銘柄は、先行する関東、北陸「コシヒカリ」を
大きな判断材料としている。15年産の販売好調に支えられ、関東「コシヒカリ」と
同水準にまで回復すると見込まれる。低価格帯のB銘柄は飼料用米への転換が進み、
15年産の相対価格は2000円前後の大幅な値上がりとなった。
品薄状態は16年産も続きそうだ。
農家に支払われる「生産者概算金」の段階でも、1万円台に回復する銘柄が続出すると
期待されている。
この結果、安値だった10年産や14年産に出現した“概算金1万円割れ銘柄”は、
姿を消しそうだ。一方、米卸への売り渡し価格である相対価格は、概算金より
小幅の引き上げとなりそうだ。
既に事前契約で示した相対取引基準価格は、引き上げ幅が
500円ほどにとどまっているケースが多い。
スーパーなどで売られる、家庭向けの小売価格の上げ幅が見通せないため、
慎重な価格設定となっている。
販売されている超早場米の小売価格も、前年と比べ値上がり幅は小さい。今後の波乱要素として、集荷競争の激化が想定される。
この3年ほどは、「いつでも手当てできる」と、産地に入る集荷業者は少なかった。
今年はB銘柄を中心に活発な動きを見せている。
既に関東は、地元の業者だけでなく、新たな業者も加わり、
徐々に現地価格を引き上げている。
東北の産地JAにも、「これまでにないほど、取引の話が舞い込んでいる」という。
売り手市場への突入で、JAの集荷力が改めて問われる。
「北海道、今度台風すごかったでしょ。今年の米ってどうなるの?」
上からそんな声が出てきました。
水稲の出穂後1~6日に台風が襲来すると、倒伏程度は軽微ですが
籾ずれ(籾の褐変) が著しく、登熟歩合が大きく低下し屑米が増加して
30~50%減収すると言われています。
台風により登熟歩合が50%以下、屑米重歩合が20%以下になると、
検査等級が低下するとともに、玄米タンパク質含有率が上昇し
食味が劣ります・・。
ただ、出穂期から台風襲来までの期間が長い程、倒伏程度は大きくなるが
収率は低くなります。
出穂後10日頃に襲来した場合の減収率は約10%で、
出穂後20日頃以降に襲来した場合に はほとんど減収しないようです。
台風時期に稲がどの状態にあるのかがポイントですね。
以前から「28年度産米は値上がりするだろう」と言われていたのが
そうでもない様子をみせています。
まず、最初に心配されていた九州熊本大震災でも
かなりの回復力を見せてくれました。
今回の北海道の稲作状況は、例年より生育が3日ほど遅れではあるようですが
大丈夫そうです。
作況指数も103から100へと落ち込みはしましたが
例年並みな様子だとは話しています。
半日ほどかけて様々なデータや見解を見ていますが、
それらにさまざまな市場を合わせ、一喜一憂にならないように
少し様子をみていきたいところです。
求められている米を見極め、売り側だけの目にならないように。
しかし・・。
情報過多とはよく言ったもんです(汗)。