おいしく炊くコツ
『今日から始めましょ、おいしく炊くコツ』
お米を水に漬ける「浸漬」について
ちょこっとお話しています。
この「浸漬」は、吸水とも言います。
まず、その前に炊飯について。。。
炊飯とは、米の主成分である消化しにくいβデンプンを加熱することで
消化しやすいαデンプンに変えること。
その熱をしっかり伝えるために大切なのが浸漬です。
米が十分に吸水していないと、表面はべちゃべちゃなのに芯がある・・という
悲しいごはんになったりします。
吸水のしくみとしては、はじめの30分で急速に吸水し
そのあとはゆるやかになります。
約1時間で米粒全体にいきわたり、約2時間では完全に吸水しきります。
それ以上は水を吸いません。。
大体、冬場で2時間、夏場で30分は必要とされているので
ここ沖縄でも30分は漬けておきましょう。
この作業がしっかりされていると、冷めてもやわらかいごはんになります。
「産地品種問わず1番良いのは2時間」と聞いて以来、私は2時間派です(笑)。
また、朝、ごはんを炊くのに前日から浸漬する場合はラップをし
冷蔵庫に入れるのをオススメ。
実はチルド水で2時間以上の浸漬が米の旨みを最大限に引きだすと
いわれているのです。
この「水をしっかり吸水させる」というひと手間も大切で、
その段階を省くとどうなるか・・
炊き上がりのごはんの“持ち”に影響します。
ちゃんと水を吸ったお米は
冷めても硬くなる早さなどが変わってきますよ^^
“ホントかよ”とお思いのアナタ♪
一度お試しを。
なんとなくでも、お分かりいただけたでしょうか?
まとめると
□水に漬けておくことで酵素の働きでデンプンが分解されて糖になるので
甘みを引き出すことができる
□米粒の中まで水を浸透させることによって炊飯中にデンプンが均一に
糊化し、芯のないふっくらしたごはんが炊き上がる
ということです。
では、さらに『極めてみたい』という方へ
さきほどまで口すっぱく申しておりました“浸漬”と
炊飯していく水、実は異なるものです。
新米でも古米でも、米の中心部まで水を吸わせる必要がある、
というのは一緒です。
その後・・
吸水させたあとのお米に、そのお米に必要な水量を加えることを加水といいます。
□浸漬時間中に吸水する水量は、米自体の水分が蒸発した
米(古米)ほど多くなります。つまり米自身が自動調整します。
□従って、新米も古米も炊くときに加える水量は変わらないこと
になります。この事実は、充分な浸漬工程後、「ざる」で水切
りした後、その重量と同重量がその米の加水量となります。
産年・産地・銘柄が不明な複数原料米表記のお米を、一発で、
しかも失敗なく炊くには、この要領で炊くと良いですよ^^
この話本当です。