鹿児島県から、今年のミルキークイーンの苗が届きました(^^♪
店頭精米機のある店舗で、「バケツ稲」に挑戦するようです^^
届いた日が写真のような姿ですが、店舗へ行くまで
工場で預かっているのですが、水を張ったバケツの中で
今は元気になり、すくすくと育っています。
さて。
沖縄では旧暦にちなんだ行事も数多く残り、
今でもそれらは執り行われています。
今月21日は、旧暦3月15日「三月ウマチー」とカレンダーに表記されています。
ウマチー、とは聞きなれない言葉の方も多いことでしょう。
特異な沖縄文化、「ウマチー」について調べてみました。
基本的にウマチーは“お祭り”という言葉から来ているようで、
麦や稲の初穂や収穫を祝うお祭りです。
中でも大きいのは旧暦5月15日の“5月ウマチー(ぐんぐわちうまちー)”。
この日は門中総出で御嶽やムートゥヤー(元家)の健康や繁栄のウガミ(御願)を
するようです。
昔は農耕で生活が中心だったので豊作祈願も含まれていたようですよ。
また、門中だけでなく集落のノロ(祝女)やカミンチュ(神人)も同様に
お祝いしたとのことです。
それから、この日に“山留め(ヤマドゥミ)”が明ける日とも言われており、
山留めが明けたのを祝ったことが5月ウマチーが大きくなったとも言われいます。
ちなみに山留めとは。。
旧暦の4月に入ると、生物や木々の育成時期に入り、またハブが冬眠から目が覚め
活動が活発になることから、山に入って木を伐採されていたのが禁止されていた
農耕儀礼の一種です。
これを破って山に入ると大風がふき穀物に害が与えられると信じられていました。
また、山留めの期間は地域によって異なります、が基本的には旧暦の4月から5月。
山留めが明ける日は旧暦の5月4日の“ユッカヌヒ”、5月15日の“5月ウマチー”、
そして、6月15日の“6月ウマチー”と地域によって異なります。
それほど、「ウマチー」は沖縄の年中行事の載ったカレンダーなら
よく目にする事が出来るポピュラーな行事なのです。
沖縄の旧暦行事「ウマチ―」とは
さて。
「ウマチー」が沖縄では知られているもの、というのは
お話ししましたが・・。
実のところ、こういうものって当たり前に昔から聞いている言葉で、
意味をよく理解していなかったりする”今さら聞けない”ものの1つだったりします(汗)。
なので、この機会に少し調べながら、詳しくお話しできたらと思います。
ウマチーとは基本的に、集落にある拝所(御嶽〈ウタキ〉・殿〈トゥン〉などと呼ばれる)へ
村の祭祀を司るノロを頂点とした神役と集落の代表、集落内宗家の
代表などが神酒や供物を供え、豊穣祈願・感謝、集落の繁栄祈願を行う行事、と
意味づけられています。
また、この日は一門、一族が宗家に集合し祖霊を拝み、一族の繁栄を祈願します。
現在、一般的には旧暦2,3,5,6月の15日がウマチーだとされていますが、
これは明治期に入って固定化されたといわれているので、
地域によって祭祀が行われる日は異なることがあるそうです。
古くは琉球王府による「麦稲四祭」の祭儀で,歴代国王も稲作発祥地とされる
沖縄島南部の知念玉城の地を巡拝してその順調な成長を祈り,
さらに国中に稲穂祭を挙行させたものがはじまりで、
村々の拝所ではノロを中心とした神役らが、稲穂あるいは麦、
神酒(米あるいは麦を発酵させた飲物)、五水(泡盛)、
スネー(野菜の和えもの)などを供え、神前に向かって
オタカベ(祝詞)を唱えたといいます。
それぞれの月の「ウマチー」
二月ウマチー
旧暦2月15日頃に行われる麦の初穂儀礼。
村落レベルでは神役が拝所で豊穣を祈願するもので、
物忌みがかかる地域もあるそうです。
三月ウマチー
旧暦3月15日に行われる麦の収穫儀礼。
ウフウユミ(渡名喜島)、マッティ(久高島)、麦プース(宮古)などとも呼ばれます。
地域によっては他の農作物の収穫を祝うものであったり、
海上安全・大漁をあわせて祈願することろもあります。
麦ミキ(神酒)など麦を供え感謝の祈願を行います。
五月ウマチー
旧暦5月15日に豊作を祈顧する稲の初穂儀礼。
稲穂祭,シチマ,三穂祭ともいい,ツマまたはツマガナシ(久米島)、
新穂花お祭り(渡名喜島)、スクマ,米スクマ(八重山諸島)などといいます。
•六月ウマチー
旧暦6月15日を中心に行われる稲の収穫儀礼。
稲大祭、ウフウマチーという呼称の地域もあるようです。
拝所で神役を中心として祭祀が行われ、新米、神酒(米を発酵させた米ミキ)、
五水(泡盛)が供えられ、この日に綱引きを行う地域も多くあります。
2001年度の旧暦6月15日は8月4日です。
と、それぞれ微妙に意味が違いますが、現在実際に村落で行われている祭祀を見ると、
どのウマチーでも豊穣祈願、村の成員の安泰と繁栄祈願が行われ、
その違いは認識されていない場合が多いかと思います。
また一方で、「門中〈モンチュウ〉」と呼ばれるような親族の単位で、
親戚が宗家の仏壇を拝むというような意味合いが強い行事となっているようです。
新米のお祝い「カシチー」
カシチー
沖縄諸島でカシチー(強飯?)を供え、食する6月25日の六月カシチーと
8月25日の八月カシチーの折目をいいます。
八月カシチーは柴差折目、十日カシチー,八月ウマチーなどともよび,
取り入れた小豆を加えた赤カシチーを祖霊と共食し,健康を祝うものです。
旧暦八月は妖怪など悪疫が人里に近づきやすいといわれ、
十五夜までの7日間は遊びと祓いの行事が続いていきます。
一般に9日柴差,10日折目、11日ヨーカビーといい,小豆入りの赤飯を食して
魂の強化をはかるというのが狙いだとか。。
一説によると南風原間切兼城村の内嶺按司の娘が死して葬られてのち,
7日にして甦り,初七日の法事の餅に用意した糯米で赤餅を炊き,
牛を屠って祝ったことが,八月カシチーと8月のシマクサラシの起源であると
いうようです。
旧暦6月25日頃におこなわれる新米の収穫祝いで「六月カシチ―」と言われています。
日取りは一定しておらず、沖縄本島とその周辺離島で開催されます。
カシチーと称される新米や糯米の強飯とお汁を,火の神や仏壇に供える家庭もあります。
六月カシチーは6月25日折目、6月25日ウマチー、アミシまたは浴みしの御願ともいい、
かつての年浴にあたるともいわれています。
『琉球国由来記』にも,稲の一期作を刈り上げ,新穀の糯米をむした白カシチーを神棚,
仏壇、火の神に供え,共食して豊作と一家の健康を祝い,親戚にも贈ったとあるようです。
(↑ 受水・走水=沖縄、稲作ルーツ巡り )
緑の中でこんこんと湧き出る2つの泉と神田。
琉球における稲作発祥伝説の舞台では
現在も稲の始まりを神に感謝する行事が執り行われています。
南城市玉城字百名の海岸近くにある二つの泉で、西側を受水、東側を走水といいます。
下流に御穂田(ミフーダ)と親田(ウェーダとよばれる田んぼがあり、
琉球における稲作発祥の地と伝えられています。
旧暦一月の最初の丑の日には、南城市玉城字仲村渠区の人たちによる、
親田御願(ウェーダヌウガン)と呼ばれる田植えの儀式が行われ、
儀式は市の無形民俗文化財に指定されています。
首里城の東方にある霊地を巡拝する、東御廻り(アガリウマーイ)の行事で訪れる
拝所の一つです。
沖縄に住んでいても、「え?沖縄ってお米も作ってるんですか??」
という声もたまに聞くのですが、古くからの行事には
こういう風に、多く生活に関わってきているのがわかります。
年中行事も薄れゆく中、少しでも
「こんなのあったんだ」と気づくきっかけになってくだされば
嬉しく思います。
今はまだ小さい稲穂ですが、早いところでは6月には新米を収穫していきます。
気温上昇とともに初夏を感じるこの季節、稲作への想いが膨らんでいくものです♡