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お米の味こそ、気にしてほしい

お米論
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先日、寝かせ玄米(酵素玄米)と
重ね煮をもとにしたきんぴらごぼうをいただきました^^

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玄米も食べごろ3日目、ふっくら甘く
きんぴらも素材の味だけでしっかり満足のできる味わい・・
至福の時間をいただきました。

精米の仕方で変わるもの

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「精米の仕方で、お米の味って変わるの?」
ある日、ふと、そう聞かれました。

私なりの結論からすると“変わります”。

ひのひかり・あきたこまち・こしひかり・・・。
お米には、たくさんの品種があります。
そして、それぞれの品種には、味・食味・香り・つや等の特性の違いが有ります。
本来、品種が持つ特性の「良さを引き出す・良さにこだわる!!」
これが私達が持つお米への取組の基本となっています。

お米は、精米方法によって味が変わると言われています。
「ごはんだけで美味しい。このお米が有れば満足できる。」
そう言って頂けるお米をお客様へお届けする事が、
以前の職場からの精米担当としての心得となって当代々受け継いでまいりました。
精米を行う前に、お米の持つ特性など多くのデーターを確認します。
そして、精米の決めてとなるのは、自らの「舌」。
時には玄米・精白米をそのままかじったりしながら「そのものの味」を確認します。
「けっして妥協せず、家族にすすめたいお米を」と日々お米と向き合っているのです。

それは私の上司だった方が、身を持って
「精米はマニュアルだけではできない」というのを教えてくださったことで
培われてきたものだと思います。
そして、私もそれを引き継いできたつもりです。

さて、では「精米で変わるもの」をお話していきましょう。

精米で甘み・旨みが変わる

お米には、アミノ酸を多く持った層があります。
このアミノ酸は肥料や土質・栽培によってアミノ酸の種類も量も分布の厚さも
異なってしまいます。
旨みや甘みのアミノ酸の少ないお米から多いお米まで様々です。
更にその分布も、糠層のお米の背側・腹側で厚みが違うため均一ではありません。
米質を見極めてお米の特徴を生かして精米することが、
一生懸命育ててくれた生産者に対しても報いることなると思っています。

精米で吸水速度が変わる

お米の胚乳部分の外側には、たんぱく質が詰まっています。
そのタンパク質の一つであるプロラミンが多いと吸水を阻害し
加熱を妨げ硬いご飯に炊き上がります。
プロラミンを多くしない栽培も大切ですが、米質によって削り方を変えることで
緩和される部分もあります。

精米で食感が変わる

刺身の切り口によって刺身の味が変わるようなもので、包丁さばきが大切。
お米にとっては精米です。
お米の米肌の仕上がりにより旨みの流失や炊飯時のおねばのまとわりつき方も
変わってしまいます。
例えば、和食において刺身も魚によって切り方を変えることで
醤油の付き方が変わるように、おねばもまとわりつき方も変わるのです。

又、仕上げの洗米でもそれは云えることです。
洗米の過ぎや無洗米のように全く洗わないとおねばのまとわりつき方が
変わってしまいます。無洗米でも1度はさっと洗米した方が美味しいですよ^^

精米でご飯の柔らかさが変わる

お米に負荷を掛けすぎて精米したり、摩擦の熱が高すぎると
お米から水分が抜けたり亀裂が入ってしまいます。
当然吸水状態がまばらになったり、熱の入りもまばらになりやすいのです。

精米で保存の劣化スピードが変わる

負荷を掛けずに、きれいにぬかを取り除く・・・これは大変で、
上記でもお話ししたようにお米は場所によりぬかの厚さが異なり、
米質により糠層の硬さも異なります。負荷を掛けずに優しく、
でもしっかりと酸化の原因となる米ぬかを取り去ることで、保管性も変わります。

持論ですが、いくつかの理由と炊飯テストの体感から私は精米した直後のお米を
炊くよりも、きちんとした温度湿度の変化の少ない場所に置き2~5日してからの
お米を炊いた方が美味しいと思います・・・

どんなに出来が良いお米だったとしても、それを精米する機械の性能が悪かったり、
精米レベルを間違えて精米してしまったりすると、
お米の美味しさがなくなってしまうだけでなく、酷い時には、
上手に炊けなくなってしまうお米になってしまうこともあるのです。

たとえば、米粒の表面がムラになって精米されていたとしたら、
ご飯粒の膨らみ具合に違いが出てしまうことで、ご飯粒一つ一つの柔らかさに
違いが出てしまい、口当たりの良くないご飯となってしまいますし、
炊き上りの見た目も艶があったりなかったりとバラバラです。

逆に、精米しすぎてしまった場合は、炊き上がりはツヤツヤなのに、
ご飯の甘味が全くなくなってしまったりするのです。

お米だけで「おいしい」をめざして

なんて強気(笑)。
もちろん、コレにはワケがあります・・

「おいしいお米が食べたいんだけど
いまいち、どれが好みなのかわからないんだ」

先日、そんな声をいただきました。

なるほど・・・

ネットで調べても、
・おいしいお米の研ぎ方
・お米の保管方法
・お米の選び方

などなど。
そういうのはけっこう出てくるのですが、
“味わい方”や、“堪能の仕方”などというのはありません。
あって、食べ比べセットくらいでしょうか。

確かに、私の方でもお米の美味しさを感じるポイントは個人個人違っていて
それにはいくつかのタイプがある、ということは常にお話しているのですが。

では

そのタイプをどう見分けるか、というのは
きちんとお伝えしていなかったと思います。

本来ならば、感覚も要することなので講座で直で
お伝えするようにしているものです。というのも、
文字でお伝えするのが実はけっこう難しいというのがありまして。

ただ、何度かお話してますが
「お米の基本を学ぶことで、全てにおいての基本の大切さに
気づきました」
という声や
「お米の味わい方を知ることで、お米の見方が変わりました」
という声を、ほぼ毎回のようにいただいております。

基本的に、日本人としておいしいお米(ごはん)として認識しやすいのは

・もっちり
・甘い
・白くてつやつやしている
・香りが良い
・粘りがある

というのがメインでしょう。
なので、それに合わせた品種改良が進められるわけです。

少し発展して
・冷めても硬くなりにくい
・歯ごたえがある
という感じの感覚が出てきます。

それは今は少し置いといて・・
まずは「お米(ごはん)」をきちんと“見る”ことからスタートします。

お米のつや

ご飯のつやはお米の水分が豊富にあるかどうかで判断されます。
なので、精米して日数の経過してしまった劣化したお米や
精米しすぎ・お米の研ぎすぎによってつやがでにくくなることがあります。

お米の白さ

良いご飯の状態の白さは、透明感のある白さであり
つやと白さは同じく良い状態のときのものです。
みずみずしさが失われ、透明感を失ったような白さは時間とともに劣化し、
黄ばみの原因にもなります。
(保温のし過ぎでも黄ばみになるので、そこは次の機会にまた・・)
強く精米することで白くはなりますが、お米のうまみ層まで削りすぎる場合があるので
ご飯本来のおいしさが損なわれます。
(スーパーなどの量販店はクレームがでないように精米しすぎる傾向があります。
こちらも、次の機会にまた・・:^^)
品種や産地や精米方法でも、そのご飯の白さの状態は変化します。

見た目の判断は、きっとすぐに分かるものですよね。

では、ここからが“感じよう”としなければもしかすると
通り過ぎてしまう感覚が必要になってくる部分になります。

お米の香り

ご飯の香りは土の香りとも言われています。
お米に潜在するおいしさは土の栄養分や有機質な肥料が豊富にいれられた
田んぼのお米ほど食欲がそそるにおいがします。
お米の旨さを左右する成分は、土の栄養分などにすごく影響をうけるものです。
栽培方法にこだわったお米の美味しさは、そこに通じるものがあるのは
納得いただけるでしょうか?

まれに、このご飯の香りが分からないという方や
ご飯の香りが苦手という方がいらっしゃいます。

お米の歯ざわり

産地や品種によっても異なることがあります。
又、炊き方によって左右されることがあります。
味わい方は、ご飯を食べたときの感じです。
ソフトでありながら、一粒一粒が分かるものが良いとされることが多いです。
こちらも、精米のしすぎや研ぎ方・水加減や釜によっても条件が変わります。
最近の「おいしいお米の条件」としてこの食感を大切にする傾向が強いそうです。
なので、お米のおいしさを一番感じやすいポイントかもしれません。

お米の粘り

こちらも、産地や品種によっても異なるものです。
一般的にこしひかりの粘りが日本人的にはおいしいと感じやすいといわれます。
(おいしい米の基準として、こしひかりが多く登場しますじ、全国的に作付けが
多い理由もそこにあります)
味わい方は、ご飯を奥歯で噛み締めた時に、ご飯の弾力で顎がバネのように
弾く感覚がわかると良いお米と判断されます。

ただやわらかいだけではダメなんですね。

お米の甘み

驚くことに、ごくたまにこの方法を、ご自身の感覚で表現なさる方がいます。

味わい方は2通り。
ご飯を噛み締めた時に、ご飯の甘さが口の中で広がり
鼻に抜けていくのが甘みのあるお米です。
そのあとにご飯粒が喉元を通り過ぎた後に、喉で甘さを感じることがあります。
ご飯の甘さが口の中で残る場合と瞬時に消えていくものがありますが
どちらが良いかは好みでかまわないと思います。

(京の米料亭・八代目 儀兵衛さん:HP引用)

これらが「おいしいお米(ごはん)」のポイントを見る方法です。
では、それらをどう自分の基準におとしこむか・・・♪
本当は何種類か比較できれば一番速早いのではあるのですが
それを言うと元も子もありませんよね:^^

まず言えることは

『集中して味わってください』

実はここに尽きるでしょう。
そこから、どの感覚(感想)が一番残っているかです。

つやつや感が印象的だったのか

口に残る甘さに惹かれたのか

のど越しの良さが気に入ったのか

もし、そのどれもで悩んだ場合の究極の方法をお伝えします。
それは『ごはんだけで美味しいと思えたたかどうか』

です(▽//)。
これが一番確実♪
その時のお米が、あなたにとっての「おいしいお米(ごはん)」で
間違いないでしょう♪

ここまで、一般的においしいと言われるお米(ごはん)の味わいについて
お話してきましたが、それを良しとしない感覚ももちろんあります。
簡単に言うと、上記の基準と逆だということになります。

・硬めのごはんが好き
・粘りが強くないほうが良い
・香りが苦手

それはそれで分かりやすいですよね。
よく売り場などで、お米の評価数値が添えられていますよね。
このケースの方はそれの点数の低い方を選んでみるのも
ひとつの「手」です。

好みの違いなので、決して他人と違うということで悩まないでくださいね^^

「こめななサン・・やっぱり文字じゃ分かりにくいとよ。」

となってしまったアナタ♪
講座でお伝えしましょうね。

コチラに掲載されてます⇒七合食玄米と酵素(寝かせ)玄米の食べ比べ


「白いご飯は味がない」と言う子供や若年層。

「ご飯は面倒くさい」と言う方も多いかもしれません。

ユネスコの無形文化遺産に認定っされた”和食”ですが、
今の日本人の心に”和食”という意識は、どのくらいあるのでしょうか。

講座を開催していく中で、打ち合わせの段階で出てくるのは、
食の大切さをお伝えしていくことはもちろんですが、
その中に「ご飯の味わい方」がわからないことが含まれています。

私たちは味わい方をあまり教わっていないのです。

「味わい方って、教わるもの(教えるもの)なの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
このように食や食材が溢れる現在では、
言わば世界各地の「味」が混在しています。

その中での和食の位置づけは、
・素材の味
・だしの味
などの細やかな味を感じ取らなくてはいけません。

和食が世界的に有名になった際に、外国人が理解しづらかったのは
『旨味』を感知することだったそうです。

これ、外国人だけに言えることではないと考えています。

昨今の私たち日本人も、外国の味に慣れ親しんでしまったことで、
細やかな味に気づきづらくなっているかもしれないのです。

そrを思い出させることも「食育」の中の1つだと思っています。

 

「米」を「米」の目線でしか見なければ「米」でしかない。

そのものに惚れることができなければ伝えようとする相手には、
その良さは数百分の一でしか伝わらないのかもしれない。

私の志でもあります。

 

<関連過去記事>
わざわざ食べたいお米
米の栽培方法による味の違いとは