おにぎりを世界へ という内容をきっかけに、お米の目線を少し海外にも向けていきたいと思います。
そう、日本だけでなく、世界中でお米は作られています。
世界で2万種類以上の品種があるといわれているのですが、それは大きく3種類に分けることができるんですよ。
今回は、そんなお米の種類がどのようになっているかをお話ししていきますね。お米の種類は、ジャポニカ種・インディカ種・ジャバニカ種と、大きく分けて3つになります。
お米の種類
ジャポニカ種
ジャポニカ種とは普段私たちがよく見ている(食べている)種類になります。
日本・朝鮮半島・中国東北部・ヨーロッパの一部などで主に作られているお米で、短く円形に近く、たくとねばりとつやが出ます。
アメリカやオーストラリアでも作られていて、最近スーパーなどで目にする「カルローズ米」はアメリカ産のジャポニカ種です。
インディカ種
インディカ種とは、中国の中南部・タイ・ベトナム・インド・マレーシア・バングラデシュ・フィリピンやアメリカ南部などで主に作られ、生産量は世界で最も多いお米です。
細長く、炊くとパサパサした感じでピラフやカレーによく合います。最近ではカルディなどで見かけますし、本格的なインドカレーやネパールカレーのお店ではこのお米がご飯として使用されることも多くみるようになりました。
▶︎簡単にタイ米を炊く方法とは
ジャバニカ種
ジャバニカ種とは、アジアの熱帯高地・アメリカ・ブラジル・イタリア・スペインなどに多いお米です。
幅が広く、大粒なのが特徴です。イタリア米でリゾットを作ってみた!という回でイタリア米の画像やお話をしています。興味のある方はご参考ください(*´-`)
今回この内容について考えたきっかけがベトナムで発行されているフリーペーパーへの執筆依頼からでした。
ベトナムのお米
ベトナムで一般的に流通している米の種類は、タイ米と同じ種類インディカ米。
意外と知らない方も多いのは、ベトナムはお米の名産地、ということ。肥沃なメコンデルタで年3回も収穫可能なため、米輸出国として世界各地に輸出しているそうです。
ベトナムはメコン川やホン川のメコンデルタ地帯があり、かんがい整備率も約50%を超えており、お米の生産がとても盛んな地域で、タイやアメリカに次ぐ米の輸出国なのです。
30年前までは水中で茎が伸びて、稲の半分が水につかって、稲穂の部分が水面から出ている「浮き稲」が多く栽培されていました(「浮き稲」は収穫量が少ないので現在はほとんど栽培されていないようです)。
かんがい整備が行われたことで、周辺国と同様にいろんな品種を栽培しています。
代表的な米は「バスマティー」「カリジラ」などで、ベトナムの日本食レストラン用に「華の舞」という日本の品種も栽培されています。
ベトナムは古来から、中国文化の影響を強く受けてきたため、ベトナム料理にも中華料理の影響が色濃く現れていると言われています。そして、白米としてだけでなく、ベトナムにはたくさんのお米料理があるようです。
ベトナムのお米料理
日本と同様に、米飯(コム:Cơm)とおかず、汁物が食卓に並ぶのですが、朝食はフォー(米麺)であることが多く、お粥も人気があるようです。
フォーは私も好きです♪
今は手軽に手に入るので、身近になりましたね。
ベトナムの食文化を知らないので調べてみるとました。
Cơmbìnhdânは、ご飯とベトナム料理の典型的なおかずからなるベトナム料理です。この用語は、ベトナム語で文字通り「庶民の米」を意味します。ベトナム全土のレストランや露店でよく見られます。 食事はほとんどの場合、ご飯、ゆで野菜または漬物、スープ、そしていくつかの肉の選択で構成されています。〜ウイキペディア
ベトナムでお米をそのまま白米としていただく以外には、次のような料理もあります。
チャオ(Cháo)
粥。人気のある朝食メニューの一つが「お粥」。さすが中国文化に影響を受けているだけあるなと感じました。人気のお粥がチャオガー(Cháo gà)という鶏粥。クァイ(Quẩy)という中華料理の油条と同じような細長い揚げパンをちぎって入れながら食べることもあるもので、他にチャオロン(Cháolòng)というブタの内臓肉の入った粥も人気だとか。
ソーイ(Xôi)
蒸したもち米のおこわ。
炒めた肉類やフライドガーリックなどを乗せていただきます。
コムガー(Cơm gà)
ベトナム風海南鶏飯。
東南アジアの他の中華文化圏同様、チキンライスはベトナムでも人気が高い。
コムタム(Cơm tấm)
砕いた米を調理した米飯。
もとは脱穀の際などに出るクズ米の有効活用だったが、粒が小さくねばりが弱くなることで食感が軽くなるため、朝食などで好まれる。
精米をしていく中で、ある一定のサイズより小さいお米は網目からはじかれるような過程があるのですが、そのお米は砕米(さいまい)と呼ばれ、通常動物の餌などで販売されることもあるのですが、たまに「食べれるよ〜」と言って欲しがる年配の方がいました。確かに・・。間違いなくお米であり、他の国ではこうして余すことなく普通に取り入れているんだとなぜか感心しました。
バインセオ(Bánh xèo)
日本では「ベトナム風お好み焼き」と言われることが多いようです。米粉とココナッツミルク、ターメリックを混ぜたものをパリッと焼き、豚肉、エビ、モヤシなどを包む。これを一口大にちぎって、香草などと一緒に韓国の焼肉料理でよく使われるサンチュに似た葉に包み、ヌクチャムに浸していただく食べ方です。
バインチュン(Bánh chưng)
ベトナムのちまき。
餅米と竹やラーゾン(Lá dong、クズウコン科の植物)の葉を用い、四角く作るものが多い。豚肉やリョクトウを入れた塩味のものも甘いものもあり、市場やスーパーマーケットでも売られている。
バインベオ(Bánh bèo)
米粉とタピオカ粉を水で溶き、熱湯を加えて混ぜて小さな皿に入れて蒸し、煎ったそぼろエビ、ネギなどをふりかけ、ヌクチャムをかけて食べる。ぷりぷりとした食感。
ベトナムにも日本のようなお米(ジャポニカ米)が売られていますが、値段はベトナム米に比べ少々お高いそうです(今回記事の依頼をいただいた1つにもそれがあり、日本のお米の良さをおにぎりで伝えよう、というものでした)。
日本でのタイ米やジャスミンライスなどのお米も以前に比べると少しづつ理解者が増えてはいるようですが、さて、日本のお米と同じように研いで炊けばおいしくできるのでしょうか?
日本では「お米を洗う」とは言わず、「お米研ぐ」といいますが、ベトナムでは「お米を丸める(vo cơm、ヴォーコム)」と言います。丸めるってどういうことなのか、言葉だけだと想像がつきにくいですが、この研ぎ方がおいしさの秘訣です。
そして、ベトナムのお米にはよく小石などが混入しているといいます。それらの発見方法としては、米を一度にどさっといれるのではなく少しずつ流し込むようにすると、異物は発見しやすいです。
洗い方も少し独特で、お米を片方の手のひらに載せ、もう片方の手をその上に置き、「もみ手」をするように10回ほどこすり合わせます。あまり力をいれず、お団子を丸めるような感じです(だから、ベトナム語で「丸める」と言うのだと思います)。
手に載るお米の量にもよりますが、2カップの炊飯でしたら4~5回ほどで良いようです。だいたい米全体をやったかな、程度で大丈夫、とのこと。
あまりやりすぎると、お米がぼろぼろになりますし、貴重な栄養素が流れてしまいますので、注意してくださいね。そのあたりは、日本のお米の洗い方を原点に考えてもよさそうです。
>おいしく炊くコツ
こちらは、以前タイ米を頂いた時のお話しです。
>タイ米の炊き方
ふと見かけたお手軽リゾットセット
>イタリア米|リゾット
タイ米はダイエットにも良い、とのお話しもありました。
>冷やご飯ダイエット
みなさん、いかがでしたか?
フォー(米麺)やパクチーだけじゃない、ベトナムのお米やお米を使った料理にも魅力を感じていただけたらと思います。
ぜひ、お米を食べて結果にコミットしちゃってください☆