お米には様々な品種があります。
講座などで必ず冒頭で行う質問の1つだったのですが、ほどんどの方が考えたことはないはずですし、私自身お米の世界に入らなければ、気にもしなかったはずです。
お米の品種は、国に品種登録されている数は500品種あり、水稲、普通のお米(うるち米)は440品種。主食(ごはん)用として作られているものが、285品種になります。
*令和2年調べ
地域によっては、その地域オリジナルのお米もあります。
- 山形県「雪若丸」
- 福井県「いちほまれ」
- 石川県「ひゃくまん穀」
- 秋田県「サキホコレ」
- 青森県「ふっくりんこ」「晴天の霹靂」「つがるロマン」
- 富山県「富富富(ふふふ)」
- 三重県「結びの神」
- 新潟県「新之助」
- 福井県「いちほまれ」「華越前」「あきさかり」
- 佐賀県「天使の詩」「さがびより」
- 広島県「恋の予感」
- 茨城県「ふくまる」
- 宮城県「だて正夢」
- 岩手県「金色の風」「銀河のしずく」
- 福島県「福、笑い」「天のつぶ」
- 愛媛県「ひめの凜」
- 北海道「ゆめぴりか」「ななつぼし」
- 栃木県「とちぎの星」「なすひかり」「とちほのか」
- 群馬県「鶴の舞」
- 埼玉県「彩のかがやき」
- 千葉県「ふさこがね」「ふさおとめ」
- 神奈川県「湘南そだち米」
- 長野県「風さやか」「一番開花」
- 岐阜県「ハツシモ」
- 滋賀県「みずかがみ「あきのうた」
- 香川県「おいでまい」
- 熊本県「森のくまさん」
- 鹿児島県「あきほなみ」
とまぁ・・・少し思い返しただけでもつらつら出てくる出てくる。きっと「これ知ってる」と有名な品種もありますよね。もっとあるはずですが、いつかしっかり書いていきます。
で、今回本当に話したかったのは沖縄県のオリジナル品種。
「ちゅらひかり」「ミルキーサマー」の二種類が沖縄のオリジナル品種になりますが、今回新しく
「ちゅらおとめ」
なる機能性米と呼べるお米が誕生したニュースを見ました。
沖縄県恩納村にあるOIST=沖縄科学技術大学院大学などが研究開発を進めてきた血糖値の上昇を抑える働きがある新種のコメが「ちゅらおとめ」と命名され、28日発表されました。
OISTと恩納村は、5年前から肥満の抑制につなげようと、消化されにくいデンプンを含み、血糖値の上昇を抑える働きがあるコメの生産に向けて共同で研究を行ってきましたが、このほど開発に成功しました。
28日は関係者が参加してコメの命名式が行われ、OISTのカリン・マルキデス学長が、一般の公募の中から選ばれた「ちゅらおとめ」と命名したと発表しました。
その上で「恩納村や農家など、地元の皆さんの協力なしでは実現しなかった。今後も協力して、さまざまなプロジェクトを行いたい」とあいさつしました。
OISTによりますと、糖尿病を患う患者に、食べてもらったところ、食後の血糖値が通常のコメと比較して低下したことが確認され、肥満や生活習慣病の改善につながることが期待できるとしています。
まだ販売のメドは立っていませんが、今後、加工食品などとして商品化を目指すということです。
参加者はさっそく試食し、恩納村の長浜村長は「体によさそうな独特な味で、おいしい」と話していました。研究開発を行ったOISTの佐瀬英俊教授は「肥満や糖尿病の予防などが期待できる。多くの人に食べて頂き、新しい商品開発につなげたい」と話していました。
以前、よく「アレルギーの出にくいお米ってありますか?」と聞かれたことがありました。その頃出ていたのが低アレルゲン米の「ゆきひかり」「春陽」など。
たまに「搗精度が高い米が良いって聞いたんですが、ありますか?」というのもありました。聞いたことはあるのですが、搗精度が高いというのは、いっぱい削るということ。あまりおすすめはしたくないです・・・。
他にも「血糖値の上がりにくいお米ってありますか?」というものも多かった記憶があります。
今回の「ちゅらおとめ」は、「体に良さそうな独特な味でおいしい」とのことで、いまいち本当に美味しいのか微妙なところで、加工食品として販売を目指すとあるので、ごはんとして楽しむことはできないのか注視したいところです。
お米を食べることで何かしら体に影響の出る方が、「それでもごはんが食べたい」という気持ちは叶えてあげたいです。
- OISTのHPのちゅらおとめの記事はコチラ
- 沖縄の歴史的に見る稲の品種の記事 → 沖縄の稲の品種 | 歴史散策
- 2013年の昔のブログ記事ですが、その時懇意にさせていただいていた大学の先生の田んぼのお話 → ガッツリ金武